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リユース業界のリーディングカンパニーとして、30年以上にわたり業界を牽引しているブックオフグループ様。現在全国におよそ800店舗を展開しているほか、EC事業にも注力しており、販売客数は1年間で6,775万人にも及びます。
売上構成比が最も高いのは約30%を占める書籍で、ほかにも約26%を占めるソフトメディアをはじめ、アパレル、貴金属・時計・ブランドバッグ、トレカ・ホビー、家電・携帯電話、スポーツ・アウトドア用品などの幅広い商材をお取り扱いされています。
今回、福岡での店舗改装をきっかけにWareXを導入していただきました。その背景や実際にご利用いただいた感想についてブックオフコーポレーション株式会社・ 小宮山様にお話をうかがいました。
※記載の数値は2021年6月から2022年5月の実績となります。
ブックオフ様の物流部門の役割について教えていただけますか?
ブックオフは北海道から沖縄まで全国およそ800店舗ございまして、自店舗で仕入(買取)をした商品を販売するというのが基本的なビジネスモデルになります。
私の所属する部署は「物流支援グループ」と申しまして、商品の輸送や保管といった物流面のサポートが必要になった際の相談窓口となります。一番多いのは店舗間の商品の輸送についてですが、その他にも移転や改装に伴う商品の一時保管でしたり、在庫スペースが溢れそうなときなど、全国の店舗からさまざまな相談が寄せられます。
店舗間の輸送については、エリアによって量も頻度もさまざまですので、その都度輸送会社と交渉してチャーター便を手配することもあれば、運賃体系と輸送会社を取りまとめて店舗から直接オーダーできる物流フローを構築する場合もあります。
店舗から商品が溢れてしまうというのは、どのような状況で発生するのでしょうか?
店舗には商品を保管するバックヤードがありますが、広さには限りがあります。特に衣類は季節性がありますので、例えば夏の間は店頭で夏物を販売しますが、仕入(買取)自体は秋冬物の持ち込みが多く、それらがスペースを圧迫して、外部の倉庫が必要になるというケースが発生します。こうした場合にも私たち物流支援グループにまず連絡があり、立地や料金などの条件に合った倉庫を探すことになります。
倉庫探しの方法やWareXを知ったきっかけについて教えていただけますか?
大都市圏の場合は地域ごとに協力会社がおりますので、まずはそちらに依頼します。ただ、協力会社がいない地域もありますし、そもそも空きスペースがないこともあり、その場合は新たに探すことになります。既存のお取引先にご紹介いただくこともありますが、料金などの条件面で折り合わないこともあり、普段から情報収集が欠かせません。
インターネットで検索することも多く、1年ほど前に物流関連の記事でWareXのことを初めて知りました。「最短3日で倉庫が利用できる」というのが気になり、スポットで荷物を預けたいときに活用できるのではないかと一度詳しくお話を伺いました。その当時はあいにくそれに見合った案件がなかったのですが、今回は急きょ倉庫を借りる必要が出たために改めてご相談しました。
今回WareXを導入してみようと思った理由を教えてください。
まず、全国でどのくらいの倉庫が登録されていて、そのうち当社のニーズに合った倉庫がどのくらいあるのかが気になりました。あとは、実際に利用する際のやり取りのところですね。
料金の交渉など契約を進める中で、通常は倉庫会社と直接やり取りが発生する部分を、WareXが間に入ってやっていただけるというのは、率直に便利だと思いました。要件をお伝えしたら探していただけるのは、こちらとしては非常に助かります。
最終的にWareXを利用してみようとなったのは、たくさんの実績があり、これからさらに倉庫の数も増える見通しということと、手間のところを代行していただけるというか、その辺のプロセスが非常に便利だったというのが主な理由です。
あとは、対応の早さですね。今回福岡・天神の旗艦店が入居する大型商業施設で改装があり、バックヤードのスペースが縮小することになりました。外部の倉庫に一部の商品を移したいという相談を受けましたが、その期限がわずか2週間で・・・。何とか条件に合った倉庫を見つけようと協力会社に問い合わせたものの、なかなか難しいという状況でした。商品の輸配送のことを考えると、福岡中心部からなるべく近い倉庫が理想でしたが、福岡の郊外や佐賀まで対象範囲を広げることも考えはじめたところでした。
そうした中、WareXから提案いただいた倉庫が天神からわずか10kmという距離で、保管環境も金額面でもイメージに近く、しかも輸配送も対応してくれるということでしたので、導入を決めました。最初に電話で問い合わせした際に、その場で「ぴったりの倉庫があります!」と言っていただいて。当時はかなりひっ迫した状況でしたが、おかげさまで落ち着いて対応することができました。見積もりをいただいたときは、正直なところ、あの立地で本当にこの金額でいいのかと逆に少し心配になりました(笑)。
WareXを導入するにあたり、とくに気を付けた点はありますか?
私たち物流支援グループでは、これまでにも各地で物流フローを構築して店舗に運用を引き継ぐということを行ってきました。店舗が直接、倉庫会社や輸送会社とやり取りする形になりますので、その部分がスムーズに連携できなければなりません。
そのため、倉庫会社や輸送会社との事前調整をこちらで行い、最終的に店舗の担当者とすり合わせながらできる限りシンプルな発注フローを作って引き継ぎます。今回のように、WareXで倉庫と輸送の窓口を一本化していただけると、店舗としては最小の手間で手配することができるので、非常に助かります。
複数の倉庫へ入出庫連絡をしなければならなかったり、輸送手配が別途発生したりするようでは、店舗側も混乱してしまいます。販売以外のところの労力は極力抑えたフローを構築するのが私たち物流支援グループの役割です。
実際にWareXをご利用いただいた感想をお聞かせください。
今回は非常にスピーディに準備も進めていただきましたし、倉庫だけではなく輸送も合わせて対応していただけたという点で、私たちとしては大変満足しています。保管はできるけど輸送ができないとなると手間が2倍になってしまいますので、そこを一気通貫でやっていただけるというのはありがたいです。
WareXについては、当社EC部門の物流担当者もちょうど同じタイミングで情報収集していたことが判り、今回の一連のやり取りを共有しています。急きょ倉庫の手配が必要になった時などにご相談させていただくかもしれません。
WareXにもっとこういう機能があればなど、ご要望はございますか?
全国の店舗から、輸送や保管に関する相談が私たち物流支援グループに寄せられます。協力会社がいたり、既存のお取引先に紹介していただけたりすると比較的探しやすいのですが、土地勘のない地域の情報収集はやはり難しいことも多々あります。
そうした中で、ある地域で案件が出た時にすぐにまとまった情報が得られたり、案件がなくても将来に向けた情報ソースとして活用できたりするといいですね。倉庫会社や輸送会社に個別に連絡するのは、時間も手間も相当かかりますので。
実際に、例えばこの輸送はいくら掛かるのかだったり、ここに保管した場合はいくらなんだという問い合わせが店舗からよく届きます。タイムリーな情報が伝えられて、それが実際に進展すれば店舗にとってもプラスですし、その先にいるお客様の利用ニーズが高まっていくことに繋がればと思います。