目次
倉庫業を営む日新様は、コロナ禍の影響で倉庫の空きスペースが増加するうえに「お客様先へ訪問することが難しくなったために案件獲得がままならない」といった課題に悩まされていました。
そこで、課題解決のためにWareXを導入いただきました。
今回はそんな日新様に、WareXをお使いいただいた感想や今後の展望についてお伺いしました。
コロナ禍の影響をはじめとして、日新様は倉庫運用に大きな課題を抱えていました。そこで、まずは日新様がWareX導入を決意するきっかけとなった課題について、詳しくお伺いしました。
早速ですが、現在WareXをどのような目的でお使いいただいているのかお伺いしてもよろしいでしょうか?
日新様:当社では、倉庫の集荷を目的としてWareXを活用しています。
WareX導入後、本格的にお使いいただいたのは今回が初めてでしょうか?
日新様:はい、今回が初めてです。2021年2月にWareXに登録してから、今に至ります。
WareXの導入前に、日新様が抱えられていた課題についてお伺いできますか?
日新様:当社は国際輸送関連のサービスを提供していることから、港近くに多くの倉庫を持っています。港近くの倉庫は比較的満床傾向にあるのですが、私が所属する守谷倉庫は港から離れた内陸の倉庫となっています。そのため、倉庫が空いてしまうことがしばしばあります。
普段であれば空きスペースが生まれると営業活動を行いますが、コロナ禍が原因でお客様のところに気軽に訪問できなくなってしまい、空きスペースが埋まらずに困っていました。
コロナ禍以前は、既存のお取引先様へ営業する形で案件を探されていたのでしょうか?
日新様:仰るとおりです。
新規案件を探される際は、これまでは他にどういったチャネルを利用されていたのでしょうか?
日新様:当社の既存のお客様にお話させていただく以外でしたら、社内の部署に倉庫を利用してもらえそうなアテがないか呼びかけたり、お付き合いいただいている業者様やお客様の仕入れ先などに営業をかけたりしていました。
当時マンパワーで案件を探されていたということで、どのような点に苦労されていたか教えてください。
日新様:前提として、お客様は既に当社以外に利用中の倉庫があることがほとんどです。そのため、現状お使いの倉庫で不便に感じられている点があれば、乗り換えを呼びかけるチャンスとなります。
しかし、現状に満足しており「新しいことを始めたい」と考えていないお客様の場合、「業者を切り替えるのは億劫だ」と考えており、なかなか話が進まず苦労していました。
日新様は港側倉庫に多くのお客様を抱えておられますが、内陸にも多くのお客様がいらっしゃるのでしょうか?
日新様:内陸にもお客様はいらっしゃいますが、港に比べるとかなり少ないです。
「寄託の契約期限が切れてしまい、契約の狭間の時期に空きスペースが発生してしまう」というお客様のお悩みをよく伺うのですが、守谷倉庫で空きスペースが発生してしまう理由としては、どのようなものがあるのでしょうか。
日新様:基本的に、内陸側では倉庫を使用されるお客様自体が少ないので、空きスペースが常に多い状態にあります。コロナ禍以前は輸出用の貨物を当社の倉庫に一旦保管していただくケースがありましたが、コロナ禍の影響で貨物を輸出する機会が減少しています。そのため元からお預かりしている貨物が捌けてしまってから荷物が入ってこない状況が続き、空きスペースが発生してしまっているのが現状です。
空きスペースを埋めるためにWareXを導入された日新様。
なぜWareXを選ばれたのか、その理由をお伺いしました。
今回、コロナ禍でオンラインにチャネルが変わっていったことからもWareXをご導入いただいたようですが、他にご検討されていたサービスはございますか?
日新様:これまでは寄託倉庫を求めているお客様がいないかどうか、新規案件を漠然と探していたのですが、やみくもに探すだけで、打ち手が限られていました。その中で、初めてWareXのようなサービスがあることを当社の他の部署から紹介されまして、導入の検討を始めました。
他の部署からのご紹介というのは、「シェアリング倉庫というサービスがあるよ」といった紹介だったのでしょうか。それとも、WareXそのものをご存じだったのでしょうか?
日新様:当社には事業戦略部という部署があるのですが、そこではマッチングのサービスや専用プラットフォームがあるということを以前から知っていたようです。
「WareXというサービスがあるので使ってみたらどうか?」という内容で、サービス名を挙げて直接紹介されました。あとは、他のプラットフォームもいくつか紹介されましたが、結果的にWareXを登録しました。
他のプラットフォームには、倉庫登録はされましたか?
日新様:はい、一度登録しました。ですがその後進展がなかったので、具体的な案件にはつながりませんでした。
WareXのご利用にあたって、ID発行などの登録手続きは大変でしたか?
日新様:そうですね、最初は項目が多かったので少し構えてしまったのですが、いざやってみるとそれほど大変には感じなかったです。
当社の案件紹介にはどのような印象をお持ちでしょうか。貴社のターゲットに合うかどうかなど、感触をお聞かせいただければ幸いです。
日新様:定期的な案件のご紹介もいただいておりますし、当社はお客様に幅広く案件をご紹介するスタンスでやっていますので、現状は満足しています。
貴社は営業倉庫ということもあり、「倉庫を貸し出す」というオペレーションは少し難しいのでしょうか?今回は営業倉庫の寄託案件をご紹介させていただいたのですが、賃貸という選択肢も視野に入れているのか、賃貸も寄託も両方お引き受けいただけるかなど、お伺いできればと思います。
日新様:当社としては、基本的には寄託のほうがやりやすいです。賃貸で空きスペースをお貸しすることも可能ではありますが、倉庫作業を行うのが当社の子会社とは別の会社になってしまうと(※日新様の庫内作業は子会社が受け持っている)他社と作業がバッティングしてしまう可能性もあります。
当社が関知していない部分でお客様が個別に作業を行う場面が出てくると、運用面で想定外のトラブルが生じる可能性があります。そのため、これまで以上に安全面でも注意を払わないと運用がうまく行かない可能性が出てくるというのが寄託を希望している理由です。
アパレルや食品など、複数の商品が混在すること自体は問題なさそうですか?
日新様:はい、そこは特に気にしていません。においが混ざってしまうおそれがある商品はそれぞれ部屋を分ける必要がありますが、その点は当社でも既に対応していることなので問題はないです。
続いて、WareXを導入された日新様に導入後のご感想や良かった点についてお伺いしました。
実際にWareXをお使いいただいた感想をお聞かせください。今回、荷主様と引き合いをされた時の価格面は、率直にどのような印象だったでしょうか?
日新様:成約に至った案件を例に挙げてお話しますと、あらかじめ条件を確認させていただいてから試算した料金でお客様にご発注いただいたため、当社としては満足しています。
契約までのリードタイムはいかがでしたでしょうか?
日新様:リードタイムに関しても、かなりスピード感をもって進めていただいたので満足しています。
続いて、オペレーションの部分について質問させていただきます。今回、WareXをお使いいただくなかで当日や翌日などの急な入出荷を求められることはございましたか?
日新様:いいえ。今契約中の案件については、急ぎの対応は特にありませんでした。
実際に入出荷をされた時に、在庫管理システムのご確認はスムーズに進められましたでしょうか。
日新様:現在は入庫作業だけで出庫作業はまだしていないのですが、継続的な保管を2ヶ月してみたなかで判断すると、今のところ煩雑さは特にないと感じています。保管についても特に問題はないと思います。
現在、倉庫作業に関して誰でも機能をお使いいただける状況が整っているのですが、サービスに備わっている入出庫機能は既にご覧になりましたか?
日新様:はい、拝見しました。ただ実際の業務は行っていないので、まだどんな形になるか実感はあまりないですね。
最後に、WareXを活用した今後の展望や戦略のビジョンをお伺いしました。
最後に、今後についての話をお伺いできればと思います。今後、WareXの利用によって日新様の倉庫運用は変わりそうですか?
日新様:そうですね、変わっていくと感じています。現在は守谷営業所として倉庫登録をさせていただいているのですが、将来的には社内の他の倉庫の登録も検討できればと考えています。
あらためて、WareXに今後期待することなどはございますでしょうか?
日新様:もう少し荷主様のニーズを広めに取っていただくことができれば、さらに提案の幅が広がるのではないかと考えています。
例えば、私が所属しているこの守谷倉庫は常総市という場所にあり、お客様のターゲット倉庫が隣の野田市であっても常総市の倉庫がカバーできる可能性もあります。お預かりした貨物を野田市近郊に納品する場合、運送費は野田市内の倉庫から運ぶより常総市の倉庫から運ぶほうが高くなりますが、保管コストが安ければ当社のほうが総合的にコストを下げられる可能性があります。そうなれば、お客様にコスト面のメリットをアピールできます。
こういったことから、「納品先が野田市だから野田市内の倉庫しか探さない」というのではなく、お客様のニーズに対して今以上にさまざまな提案ができるようになると嬉しいと思っています。